【第2回けせんおしごと通信】「ゆわて吉田工業株式会社」様

【けせんおしごと通信】

第2回目は、大船渡市の「ゆわて吉田工業株式会社」様にお話を伺いました。

「ゆわて吉田工業株式会社」様は、平成30年3月に、若者の採用・育成に積極的で、その雇用管理状況などが優良であると評価され、「ユースエール認定企業」に厚生労働大臣より認定されました。さらに昨年度はいわて働き方改革AWARD2018にて優秀賞を受賞されるなど、働きやすい職場環境づくりに積極的に取り組まれ、気仙地区を牽引されています。また、求人活動も積極的で、昨年度は東京でのUIJターン応援面接会へ参加されると共に、「岩手県UIターンシステム」、「いわてのシゴトバ」、「ふるさといわて定住財団」等のホームページを活用し、UIターン希望等の方へも情報発信されています。さらに、岩手産業文化センターアピオや盛岡での就職相談会などへ何度も参加され、人材確保に奔走されました。

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最初にインタビューに応じていただいたのは、管理部長の浅川均さんです。

~ まずは貴社の「事業内容」についてお伺いします ~

1973年に世界で初めて「インモールド成形技術」を開発し、新しい技術に挑むお得意様や、新しい表現を求めるデザイナー様の要求にお応えして参りました。化粧品等のコンパクト容器の国内シェアは約80%ですが、インモールド成形技術を活かし通信機器分野や車載機器分野にも事業を展開中です。「ゆわて吉田工業株式会社」が通信機器、車載機器の専用工場として稼働しています。3.11の大津波で工場は全壊しましたが、国、岩手県、大船渡市ほか皆さまからご支援を頂き、被災翌年7月には現在地に移転し再建しました。「また皆でつくることの喜び」を胸に全社員一丸となって新たな挑戦を続けています。

~ 「働き方改革」への取組みについて ~

1点目は、2004年にスタートし15年間(震災時は中断)取組みを継続している「NYPS(ナイプス)活動」【New Yoshida Production Systemの略】という各種改善活動です。製造部門に限らず、総務・管理部門等社内の小集団活動により生産性向上や品質改善、コスト削減に取り組み、仕事と生活の調和(時間外削減/計画的な有給休暇取得推進)の実現を図っています。2004年から毎月グループでの発表会を開催し、常に自らの仕事を見つめ直す1日1日の積み重ねが、今現在のゆわて吉田工業の“あたりまえ”になっていると思います。

(NYPS活動の様子)

(毎月開催のNYPS活動成果発表会の様子)

2点目は、「高齢者の再雇用制度による雇用拡大」の取組みです。「健康日本21」運動を社内で展開すると共に、高齢者雇用について再雇用制度をH30年1月に改訂。以前からの定年60歳以降も満65歳まで働き続けられることに併せ、業務の仕訳けで細分化を図り、65歳以降も本人の勤労意欲等も踏まえプチ勤務契約社員として雇用契約ができるように規定を改定しました。現在、60歳定年再雇用契約12名、65歳以上2名の雇用延長の社員が在籍しています。

3点目は、「いわて特別支援学校就業サポーター」企業として登録し、障がい者にもできる業務を整理しつつ、インターンシップなど実体験を積みながら就労支援を進めています。県立産業技術短大「障がい者委託訓練」制度による訓練受け入れなども活用しています。

「NYPS活動」等で生み出された時間により、有給休暇等は取得できる環境にあります。風邪などでの突発的な休暇等は生産ラインに支障が出ますので、社員には自らの健康管理には十分注意するよう指導しています。

~ 「昨年のいわて働き方改革AWARD2018優秀賞の受賞理由にジョブチャレンジ制度による積極的な正社員登用」とありますが ~

ジョブチャレンジ制度」は、意欲のある者の発掘・育成・自己実現の機会提供、公平性の向上、自立型人材の育成等を狙いとしてH19年に制定しました。制定以来10年間で契約社員から正社員への登用は数名の志願者のみでしたが、昨年1月のいわて働き方改革推進運動取組み宣言を機に改めて制度について周知し、全社員に活用を促しました。結果、半年間で6名の正社員誕生実績となりました。制度の概要は、チャレンジ動機とそのための準備、自己啓発等の状況を作文にして応募。試験内容は、作文と一般常識問題筆記、工場長等幹部による面接試験です。工場で合否判定し、本社社長に申請。最終決裁は本社社長が行います。

~ 「人材育成」等の取組みについて ~

人材育成は、OJTとOFF-JTそれぞれ年間計画を立て取り組んでいます。OJTについては、各グループで個人ごとに業務中心の目標を設定して取り組み、月次での進捗状況のフォローによるスキル向上や各種外部講習の受講推進での能力向上を図っています。OFF-JTについては、各種技能・マネジメント講習や働き方・風通しの良い職場づくり研修等年間15項目の集合研修へ参加し、経営理念・経営方針等の実現に向け取り組んでいます。また、前段でお話しした社内ジョブチャレンジ制度の活用によるモチベーションアップにも繋がっています。

~ 「UIターン」等人材確保の取組みについて ~

昨年度は、東京で開催の「UIJターン応援面接会」へ2度参加すると共に、岩手産業文化センターアピオや盛岡市内のホテルで開催の就職相談会へも複数回出席しました。採用実績はありませんでしたが、色々な場へ顔を出すことによって関係機関の方々と親交を図ることが出来ました。そんな中、(公財)いわて産業振興センタープロフェッショナル人材戦略拠点様からの紹介でプロ人材1名の方に当社で手腕を発揮していただき、新しい風を吹き込んで頂いています。また、岩手県のものづくり自動車産業振興室主催で開催の当工場見学交流会に参加された方にも入社いただいています。

(新入社員歓迎会の様子<雨天の為、工場内で>)

~ 「早期離職防止」の取組みについて ~

当社は正直、離職率はあまり思わしくありません。新卒で入社された社員で離職したケースは稀ですが、中途採用者に関してはまだまだ多い傾向にあります。メンター制度を導入し、先輩社員が新入社員の仕事やプライベートの様々な相談にのる等のコミュニケーションを図り、新入社員の定着支援を実施しています。個々人の個性を尊重しているという自負はありますが、今後中途での入社希望の方へも事前に職場体験等で当社を知っていただく事も徹底する必要があるのかなと思っています。ケセンのものづくり産業発展に少しでも寄与できるよう、「ゆわて吉田工業株式会社」を選んでいただいた社員に少しでも長く働いていただけるよう取り組んでいこうと思います。

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次に、地元の高校を卒業、入社(H22年4月)して勤勉に勤められ、将来を期待されている梅澤健介さんにお話を伺いました。梅澤さんは、岩手県内のものづくり・地域産業で働く若手人財の活躍や企業の取組みを紹介するPR動画にも出演されています。

ものづくり産業で働く若者たちの動画を公開中 ⇒ いわてで輝く若手人財PR動画

~ 「入社されたきっかけ」について ~

元々地元に就職しようと思っていて高校生の時に工場見学にお邪魔しました。機械関係には以前から興味がありましたので、金型や成形機をみて自分も操作してみたいと思いました。また、当時自分が使用していた携帯電話が工場で作られていることを知って仕事のやりがいも感じ入社しました。

~ 「入社後震災があり状況が一変し、辞めようかと思ったことは?」 ~

現在の仕事を辞めようと考えたことは無かったです。考えたことがないというより最初に入社した会社は辞めないと決めていました。それがこの会社だったという事です。

~ 「勤務形態(3交替)等が苦だと思ったことは?」 ~

親が3交替のある職場で働いていたので特に抵抗等はありませんでした。両親からも「大変だから日勤のところにしたら?」とは言われませんでした。現在も特に大変という意識は無いです。働き方についても、上司の方々が進んで休暇を取得していますのでこちらも気兼ねなく申請できますし、事前に申請すれば100%取得できる環境にあります。3交替で時間等ないようなイメージがありますが、そんなことはなく隔週での土・日曜日の休みもありますので、自分の趣味等持っている方は「気仙で働くことも排除しないで検討されては」と思います。

~ 「現在の仕事内容」について ~

メインでは検査をしています。また、6年程前から機械の調整等の業務も行っていて現在サブチーフの立場になりましたが、これからも先輩方の技術を見習い身に着け、後輩を引っ張っていけるように頑張っていきたいですね。

~ 「仕事のやりがい・給与」について ~

携帯電話やカーナビゲーション等自社工場で作っている商品が世の中に出てお客様に使用していただいているという事にやりがいを感じます。結婚はしていますが実家暮らしですので給与についても特に不満はありません。自分はまだ27歳ですが、将来のビジョンをしっかり持ち努力していくことが大切だと思いますので、一歩一歩前進していきたいですね。

~ 「将来の夢」について ~

先輩方の技術を見習うとともに教えてもいただき、この会社を引っ張っていけるような存在になりたいですね。自分も親になり守るべき家族も増えましたので、ワーク・ライフ・バランスじゃないですけど仕事と生活両方を充実させていければと考えます。